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普段は表に出ることのない制作裏話を、編集部Kさんと私で書いてみました。
1)企画書を書く(by 編集部)
今回作る本はタイトルの通り「初心者の人向け」を意識した石けん本。「興味はあるけど何だか難しそう」「使ってみたいけど、作るのは自信が…」という人たちにとって、わかりやすくて親切な本。一人でも多くの人に石けんを作る楽しさ、使う嬉しさを知ってもらって、石けん作りの裾野を広げたい。でももちろん、経験者の人にも楽しんでもらえる要素をいっぱい詰め込みたい! みんながずっと本棚に置いてくれて、何度も何度も大切に手にとってくれる本にーー。 今回、制作にあたって編集である私が一番大切にしていこうと決めていたのが「たおさんらしさ」。素朴でシンプルだけど、どこかあか抜けていて、クールな感じも優しい感じもある。しなやかだけど芯は強くてーー。HPにいつも詰まっている、そんなたおさんらしさ。それがしっかり伝わる1冊に。ビジュアルのイメージは、石けんはたおさんらしいオフホワイトやハーブの自然な色の石けん。あとは濃い色の木、陽の光を通したガラス、窓辺、パリッとした麻の布、白い陶器、大切に使いこまれた道具たち…。「生活に根ざした感じにしたいな」とイメージを広げていくうちに、「そうだ! 写真はたおさん自身に、自宅で撮ってもらうというのはどうだろう!?」と思いつく。さっそく出版元とたおさんに打診!打診! …ok!? よし、これはきっといい本になるぞ!
2)レシピを作る(by たお) 石けんの本のお話をいただき、とてもうれしかったです。やりたいことがたくさんあったし、編集部Kさんは私のわがままを聞いてくれる(笑) 私が石けん作りを始めたときは、情報がほとんどないため些細なこともわからず、よくつまずいたり失敗したりしてました。今から石けん作りを始める人は、情報がありすぎることで逆に混乱しやすく、当時の私と同じような手さぐり状態にあるのではないかと思います。そういった人たちのガイドとなるように、私は自分の歩んできたものを出したいと思ったので、レシピは私のレシピノートからそのまま、または作りやすいように改良して出すことにしました。 過去のレシピノート3冊とアイディアを走り書きしてあるメモ用ノートを見ながらレシピ選び&試作を繰り返しました。最後までなかなか決まらないレシピもありましたが、全体のバランスを考えながら、私が納得したものを選び、最終的にすべてのレシピが決定。ノートに記入されたメモをじっくり読み返すと、1バッチ1バッチずいぶん大切に作っているんだなあと、自分のことながらちょっとうれしくなりました。試作を作るときも同じような気持ちで、1点づつ大切に大切に作りました。
3)たおさんからレシピが届く(by 編集部) たおさんからメールでレシピが届く。 …いい! すごくいい!! 定番だけど、いつもここに帰ってきてしまうようなレシピがいっぱい! たおさんが大切にしていることがわかるレシピの数々。これはまさしく一生大切に作りたい石けんだと思う。個人的には「オレンジフェンネルの石けん」の香りが気になる! 「レモンミントのディッシュソープ」と「卵とココナツミルクのシャンプー石けん」も作りたい! そして、この石けん、たおさんはどう写真に撮ってくれるのだろう? 楽しみ! あとエッセイのページは、ニューヨークでたおさんがどういう風に石けんを作っているのか、それがわかるページが読みたいな。「たおさんの自宅の石けん工房」と「現地の石けん教室の様子」というのはどうだろう?
4)写真を撮る(by たお) 撮影はとにかく大変でした〜。最初にうちは、使えそうな写真が全く撮れなかったんです。時間ばかりが過ぎて、いい写真は一枚もできてこない。泣きたいけど、泣いている時間もない。「本1冊分の写真」というプレッシャーにつぶされそうで夜はなかなか眠れず、眠れば夢に出てくる、というような日々。 でもある日、上手に撮ろうと考えるのはやめよう、と思い直しました。だって私が撮るんだから、素人写真で当り前。ありのままの自分でいいのだ!写真の技術がない分、石けんへの気持ちは直球で伝えよう。あとはデザイナーさん頼みだ!なんて他力本願な気持ちもあったりして(笑)とにかく気を楽に、自分の撮りたいように撮ることにしました。それからは使えそうな写真がポツポツ出てきました。かなりの枚数の写真を撮ったので、最後の方はちょっとうまくなりました。 (特に白い)石けんの面にピントを合わせるのにかなり苦労していましたが、ビーズを乗せてみたら楽にできるようになりました。小さな発見だけど、うれしかった! プロセスの「トレース」の写真は自信ありです。ここまで石けん生地に顔を近づけて撮れるのはソーパーだけ!
5)たおさんか写真が届く(by 編集部)
アメリカから小包到着。ドキドキしながら開けると、中にはアルバムが3冊。中味は…、 この石けんの写真は、カメラマンには絶対撮れない写真。何年もの間、石けんを大切に作り続けてきた人の視線から撮られたものだ。どの写真も、石けんへの愛情が溢れている。道具や材料の写真ですら愛を感じる…。すごい。期待以上にいい。中でもトレースの写真は必見! キラキラ光るトレースの線の美しさったら! こんな美しいトレース写真初めて見た…。ああ、この写真の素晴らしさを生かした本にしなくては!
6)デザインを依頼(by 編集部) 今回のデザイナーさんはカバーはKさん、本文はIさん。二人とも信頼のおける、腕のいいデザイナーさん。打ち合わせの時、ふたりとも、たおさんの写真に「写真いいですねー!」感心していたのがおかしかった。イメージを伝えたり、できること、できないこと、使用する紙などの話し合い。
7)デザイン見本があがってくる(by 編集部)
いい! カバーも本文も写真の良さを生かしたデザインで期待通り! カバーは優しい感じ、本文は凛々しい感じ。たおさんの外見と中身を表したかのようなデザインだ。カバーの用紙(「ヴァンヌーボ」という紙です)と加工(「厚盛りシルク加工」といいます)は実はちょっと値が張るのだけれど、素敵な本にするためには惜しまず、このままいくことに。
8)デザイン見本を見る(by たお) レシピ、原稿、写真とパーツを担当した私は、本作りのプロであるデザイナーさんや編集さんにそれを託し、ひとつの「本」というかたちになるのをドキドキワクワクして待っていました。そしてある日、デザイン見本がメールで届きました!すごーい!!美しいー!私好み!!しかも表紙の「泡」が盛り上がっているらしい!
9)入稿作業(by 編集部) これは現在進行中。文字や表記に間違いがないかもチェックしながら、印刷に必要な材料をすべてそろえていく。地味だけど、気が抜けない作業。印刷所に入れたデータがどのように紙に刷られて出てくるのかは、いつもドキドキの瞬間。 入稿が終わると、1週間ほどで印刷所から色校(試し刷りのようなもの)があがってきます。この色校をニューヨークに送ってたおさんにもチェックしてもらい、後は色やデザインを直したり、あちこち修正変更加えながら「責了」(これで刷ってください、という状態)までもっていきます。 この本、いい本になると思います。あとは10月中旬、書店でお目にかかりましょう! |
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